有休が一瞬で無くなる
サラリーマンが介護に直面した際に、大きな問題になるのが、勤務先と介護をどう両立するか、という事になります。特に介護初期は、知らない事だらけ、かつ、入院の際の書類の記載や、各種立ち合いなど、遠距離だと休みを取って対応せざるを得ません。近場に頼る身内が居ない場合、途方に暮れてしまいます。
自分の親なので、自分でちゃんとやらないと、という責任感が強すぎて、目の前の事でいっぱいになってしまい、会社を辞めてしまう事例もよく聞きます。介護を理由に離職するのは最悪です。人生が壊れてしまう可能性が高いです。
そもそも結論から申し上げますと、素人に親の介護は無理なのです。さらに病気が認知症で、かつ遠距離だったら・・・・無理な話なのです。親を思うのなら、なおさら介護のプロに任せるべきなのです。
田舎だと、親の面倒は子供がみるべきだ、との風潮が強く残っているかとは思います。私もそうでしたが、体と心が持ちません。テレビ特番で認知症の親を楽しく介護しています、的な番組をたまに見かけますが、あれは、よほど裕福か、周りから手厚い支援を受ける環境にある方のみだと思います。庶民では成立しません。
休暇が必要なら介護休業の申請を
介護休業
家族ひとりにつき93日間の休みが取得できます。法改正がされ現在は3回まで分割取得が可能になっています。介護休業を希望する場合、2週間前までに会社に申請が必要です。この期間、一定の所得補償を得る事も出来ます。詳細は、リンク先をご参照ください。
介護休暇
家族ひとりにつき5日間の休みが取得できます。介護休業までのつなぎ的な制度であり、給与は基本0です。有休休暇を使い果たした時の非常用だと思ってください。または、自分用のもしもの時の有休を残すために、使う事も出来ます。
こういったセーフネットがあるのですから、いきなり離職を考えるのではなく、介護休暇・介護休職をまず申請すべきです。こういう制度を利用するのが事実上困難な職場も多々あるかと思います。
それは別の話になるので、他に預けますが、いずれにせよ、焦って間違った判断をくだすべきではありません。
あなたには大切な人生がたくさん残っているはずなのです。