BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

遠距離介護 ~認知症②

入居出来る施設を探すのも大変

 

認知症の母親を、ある程度の投薬含めて面倒見てもらえる施設を探していたのですが、これが意外とないのです。高齢者施設はたくさんありますが、提供するサービスはバラバラであり、条件に合うとこが、なかか見つかりません。

 

例えば病院にかかる必要がある時には家族の付き添いが必要です、と言われると、遠距離介護ではとても無理なわけです。

 

色々と現場見学しながら、これはこれで大変だったのですが、実際に見てみないと、やはり現場の雰囲気は分かりません。母親は体は元気だったので寝たきり入居者が多いとこは、環境が合わないだろうという思いもあり、家庭的なとこを探していました。

 

たどり着いたのがグループホームです。

www.city.kitakyushu.lg.jp

 

グループホームは、「認知症対応型共同生活介護施設」とも呼ばれます。支援を受けながら、共同生活の中である程度自立した生活を送る事を掲げています。注意点として、介護認定が必要です。一般的には『要支援2以上』です。特養よりも値段は高くなります。田舎の安いとこでも、食費別で月10万円程度ではないでしょうか。庶民にはかなりの負担です。

 

対して特養は食費込みで10万程度の施設もあります。ただし、認知症の場合には、『要介護1以上』となり、入居条件はさらに厳しくなります。認知症でない場合は、『要介護3以上』です。

 

どこにしろ、良さげなとこは順番待ちですぐには入れません。数年待ちもざらです。

 

やっとの思いでグループホームに入居するも

 

あるグループホームから、遠距離介護で困り果てている我々の置かれている状況を加味してくださり、入居待ちの順番を上げて、運良く1部屋空けてもらえる事になりました。

 

カーテンなど最低限の家具の準備、当日の段取りを打ち合わせていた時、母親の帰宅願望が強く、不測の事態の懸念がある旨、伝えました。事前に地域包括支援センターの担当者の方からも、不測の事態に備え、精神科のある病院と事前調整を、とのアドバイスも受けていましたで、そこは、母が入居した後に準備しようと考えていました。

 

当日、家から連れ出す際にもいつものイヤイヤが始まり、時間がかかりましたが、やっとこさグループホームに到着。やれやれと思っていた矢先、

 

『ぁあああああああああああああ』

 

到着して30秒後に発狂してしまいました。職員さんが病院(もともと調整しようとしていた精神科のある病院)に連絡してくださり、結局そのまま精神病棟に隔離入院になってしまいました。手を尽くしたつもりだったのに、結局どうにもなりませんでした。

 

しかし、グループホームからの電話だったので病院がすぐに対応してくれた面もあります。自分で病院に直接電話して相談しても、すぐには精神科に入院出来なかったのでは、と思っています。

 

後日談

 

病院のお医者さんからは、『団体生活に慣れるため、しばらく面会に来ないでください。』と言われ、愛知県に戻る時、これまでの経緯を思い出して、本当に胸が苦しかったです。

 

しかし、3か月後、処方された薬が効いてきたのか、血走った目をしていた母親は徐々に落ち着きを取り返してきました。面会はまだやめてね、と事前に指示されていたので、病棟の窓越しにサングラスをかけて、母親の様子を見ただけでしたが。

 

その後、病院側から連絡があり、母親と電話で話した後、面会の許可がおりました。義理の姉と交代で、出来るだけ、月1回は誰かが顔を出して、両親(別々の病院に入院中)の介護や、実家の手入れをする事になったのです。