BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

19式装輪自走155mmりゅう弾砲

すべてが中途半端な仕様で泣ける

 

ja.wikipedia.org

 

スウェーデンウクライナにアーチャー自走りゅう弾砲を供与するとの報道がある。

アーチャーは完全自動化されており、1人での操作も可能。乗員防御の為、ある程度の装甲化と与圧されている。先進的だが、$450万と同類の中では高価で、スウェーデン以外での採用はない。

 

対して日本の19式は、試作品では軽量化の為、操作員のスペースは、ペラペラの布製のドアを使用している。照準はタブレットでの操作が可能との事だが、車外に出てラックからノートPCを取り出し、操作する。その間、スナイパー、ドローンから狙い撃ちだ。もしかすると、雷が鳴ると、乗員は車外に出られないかもしれない。このような仕様について、防衛省は航空機で輸送する為、と説明しているが、C-2輸送機は将来的に22機しか配備されない。1機で1台空輸可能だが、少ない輸送機を使って、どこに空輸するつもりなのだろうか。なお、価格は1台6億円超であり、為替レートもあるが、アーチャーと対して変わらない。結果としては、脆弱性を軽量化と呼んでいるに過ぎない。

 

確かに完全自動化されたシステムは故障率も高くなるので、半自動が悪いわけではない。一般的には故障した際には、人力で操作可能となっている。19式も自動装填機構が故障した際には、人力での操作が可能であるが、1発撃つのに3分程度かかるので、2発目を撃つ前に反撃されて、部隊は全滅するだろう。

 

という具合なので、現場からも相応の反発があり、調達は『試作品』として進められ、教育部隊に配備されているが、3年経っても、熟練の隊員達ですら使い道を探すのに苦労しているようだ。

 

お疲れ様です。