BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

夢 ~1984年

ペナントに書かれた1984

 

赤い屋根の小さな家の前に立っていた。

 

庭には主の持ち物が乱雑に積まれている。カーテンは取り外され、家の中には畳の上に布団だけが残されていた。

 

庭に戻ると、デザインされたタイル類がはがされて箱詰めされており、隣にはお土産用のペナントがたくさん置いてある。

 

ペナントは三角形のタオルに観光地の色々なデザインがされており、昭和の定番お土産だった。ペナントレースのペナントもこれが語源となっている。

 

今は亡き主は、かつて庭いじりや旅行が趣味だったのだろうか。これらは人目に付かないように、床下に隠されていたようだ。遺品整理の際に見つけられ、持ち出されたのだ。

 

その中の一枚のペナントを手に取ると、端に1984年と書かれていた。

 

1984年』

 

その時、目の前に赤いランドセルの女の子が通りがかり、隣の女の子に笑顔で話しかける。

 

『〇〇ちゃん、虐められて死んだって』

 

読んだことすら忘れていた、イギリスの作家ジョージ・オーウェルディストピアSF小説1984年』

 

独裁政権に思想監視され、国民は階層別に分けられ、仮想敵国への憎しみを愛国心へと変える事を強要されている。

 

今、日本において政治的な独裁政権はないが、SNSでの独裁、思想統制が進んでいる。子供達のSNSグループでは、既読が少しでも遅いと非難されるという。それが原因で不登校になる子もいる。

 

実体のない仮想空間での情報のやり取りが、現実社会の行動にも大きな影響を与えている世界。

 

自分は既にこの『1984年』に描かれた世界に居るのではないだろうか。

動画 ~杉村太蔵が入隊? 防衛装備品に商機

TVh北海道ニュース

 

youtu.be

 

90式エンジンメンテナンスの様子が紹介されている。

菱重特殊車両サービス株式会社 | オーバーホール修理

 

人材確保に苦労されているようだ。

 

私は長年設計部門に在籍したが、昨年からカスタマーサービスに関わる業務に携わっている。製造・販売終了後、例えば10年以上の保守業務もあるわけで、その間に修理部品が枯渇する事もある。また、地味でバンバン仕事が来るわけでもなく、新人のモチベーションを維持するのも一苦労だ。ある程度、公的な資格を取得すると待遇の良い他社に転職する者も多い。

 

事業が拡大しない、というのは会社としても伸びしろがない、成長性がない、というわけで、異業種とのM&Aを後押しするような政策も必要だと思う。

後手後手の対応が円安に

肩透かしの政策決定

 

日銀は金融政策決定会合で、次回の会合で、国債買い入れの減額を決定するとした。

今月に具体策が示されると織り込んでいた市場は肩透かしで、一気に円安に振れている。

 

ざっくり言うと、国債購入を減らせば、市場原理で国債が売買されることになり、長期金利が上げると判断されれば、国債価格は下がる。これまでは下がる分を止めるために、日銀が大量に購入し続けて来たわけだが、このやり方は、金融原理を大きく歪める結果となっている。

 

長期金利が上昇すれば、大量の国債保有する政府の利払いは増える。その分、予算にまわせる分が減るので、財務省長期金利を上げる事に反対している。しかしながら、円安に資源高が重なり、輸入物価は上がり続けており、みんなの貯金が目減りしているのと同じだ。

 

自動車を筆頭に大企業だけが儲かっていると批判されるが、原材料、中間材料はほとんどを輸入しており、かつてのような円安の恩恵はない。そもそも、製造業の多くが海外に拠点を移しており、雇用を守る観点から、自動車業界はある意味、利益を捨ててでも国内の雇用を守ってきた経緯がある。

 

日本はすでに製造輸出の国ではなくなっているのだ。GDPに占める割合は韓国やドイツより遥かに低い。

 

産業の主はサービス業や個人消費であり、賃金が上がらずに物価だけだ上がり続ければ、消費が下がるのは当然となる。政府は賃上げをお願いするだけであり、有効な政策がうててない。定額給付も事務手続きに余計な経費がかかっており、電気代や水道代の控除を継続した方が、平等かつ効率的だったのは明らかだ。このままいくと、来年、今年と同水準の賃上げはほぼ不可能だろう。結果、短期金利を上げる事は出来ない。

 

秋には自民党の総裁選があり、解散選挙になるかもしれない。

文字通り、国の将来を決める選挙になるだろう。

コンテナ式SSM発射装置

コンテナ式SSM発射装置に関する技術調査

 

防衛省から技術調査が公募されている。

 

(リンク抜粋)

 

(9)12式地対艦誘導弾能力向上型(艦発型)、17式艦対艦誘導弾及び90式艦対艦誘導弾の設計及び製造ができる能力を有し、かつ、当該機器に関する技術資料を利用することができること。

 

(10)哨戒艦等のSSM未搭載艦におけるコンテナ式SSM発射装置の装備に関する技術的検討ができること。

 

(11)第9号及び第10号を踏まえ、コンテナ式SSM発射装置に関する成立性及び有効性を検討できる能力を有すること。 

 

https://www.mod.go.jp/msdf/bukei/t2/nyuusatsu/K-06-6100-0008.pdf

 

2023年、アメリカ海軍は沿海域戦闘艦(LCS)から、コンテナ式発射装置MK70を使用して、艦対空ミサイルSM-6の発射試験を実施した。

https://www.navalnews.com/wp-content/uploads/2023/09/Screenshot-2023-09-23-at-22-36-14-Mk70_Product_Card_LS_23_05030_REV-Mk70_Product_Card.pdf.png.webp

 

MK70は12メートルのコンテナ内に、4セルのMK.41 VLSを収納。試験は対空ミサイルで実施されたが、トマホーク対地型を含む複数のバリエーションに対応とのこと。

 

防衛省の公募を見ると、SSM未搭載の哨戒艦などをミサイルキャリアに出来ないか検討するようだ。機動舟艇への搭載もありえる。

 

米陸軍では車両化されたMk70を運用している。このMk70からはミサイル迎撃を行うPAC3も発射できる。米軍内ではマルチプラットフォーム化が進んでいる。

https://www.navalnews.com/wp-content/uploads/2023/09/MRC-battery-1024x791.jpg.webp

 

間も無くミサイル単体でなく、ミサイルを搭載したドローンを運用するコンテナが登場すると思う。

1人旅 ~バスでのクレジットタッチ決済

マスターカードが非対応の謎

 

最近、バスの電子決済でSuicaなど従来の交通系マネーが使えなくなる事例が増えている。熊本県のバスがSuica非対応になる事が全国ニュースにもなったが、バス会社によるとSuica対応には14億円が必要だが、それをやめると半額の7億円で済むとの事で、そもそも更新時には補助金が出ないという。代わりにクレジットのタッチ決済やQR決済に対応する事で利便性を図るとの事だった。

 

クレジットでのタッチ決済でバスを利用した事がないので、便利になったなと思っていたところ、自分が持っているマスターカードは非対応。調べてみると、故郷の北九州も、出張に行く予定の静岡県も、マスターカードは非対応となっている。中国の銀聯は対応してるのになぜだろうか?

 

田舎だからか?(失礼)かとも思ったが、都市圏の横浜も同様にマスターカードは非対応だった。

www.city.yokohama.lg.jp

 

私は物をあまり持たないので、クレジットも1枚しかなく困ったな~と思っていたら、昨年、新幹線のエクスプレスカード切替時にタッチ式のVISAに変わっていた事を思い出した次第。20年前にカードを作った時に、ブランドが被らない様にVISAを選択した事が功を奏した。

www.smbc-card.com

 

ただし、マスターカードのような世界的なブランドが日本の公共機関で使えないというのは、日本のガラパゴス化を強く感じてしまう。

 

手数料や信用で揉めたのかもしれないが、中国の銀聯はOKで、マスターカードがNGって、そんな事ある?外国人には理解不能だろう。

 

外国人向けの高額なインバウン丼で盛り上がっているが、マスターカードが使えないも、そのうちニュースになるかもね。

 

日本ダメポ。

海保 多目的型巡視船を建造

洋上基地となる30,000トン型巡視船

 

海保が、排水量30,000トンの多目的型巡視船を建造すると報道されている。

 

洋上基地としても機能するという。洋上基地といえば、かつて米軍で構想された機動揚陸プラットフォームが連想される。後に実証試験を経て遠征移送ドックとなり、海上事前集積船隊に配備されている。最新型では戦略的なLCAC搭載機能は省かれて、洋上に長期滞在可能な輸送艦として位置付けられている。見た目に便利そうなLCACは、使用後は真水洗浄やメンテナンスが必須であり、戦場でもない海上輸送での使用には適さないと判断されたと思われる。

 

日本では軍事目的ではない『浮体式多目的洋上基地ネットワーク』が提唱されていたこともある。

浮体式多目的洋上基地ネットワーク(出典:社団法人 海洋産業研究会  リンク①)

建造が予定されている巡視船は有事の際の避難用にも使うとの事で、リグタイプではなく一般的な船体になるだろう。

 

複数のボートを運用するとあるので、救助艇で実績のあるダビットを複数配置する方法がある。

巡視船用ダビット(出典:マンセイ リンク②)

だが、搭載するボートは米軍のネービーシールズなどが使用するコンバットラバータイプと推定されるので、艦艇から直接揚収するのではないか。

www.youtube.com

 

全体的にはおおすみ型に似た形状で、ボート運用の為に、もがみ型で採用されたUSV揚収装置を並列に後部配置するのでは、と予想する。3列並んだ姿を想像すると、胸が熱くなる。

 

関ケ原製作所の説明抜粋)

船尾中央に設置し、角度自動調整機能付ホイールの回転により作業艇や搭載艇、救命艇等船底形状の異なる複数の艇を安全に揚収・進水することができます。 母船と艇の速度差7ノットまで適合し、Sea State 5の荒天時にも運用可能です。

舶用特機製品|事業紹介|人間村カンパニー - 株式会社 関ケ原製作所

https://www.sekigahara.co.jp/service/img/marine_p13.jpg

 

海外メーカPALFINGERの例。

https://assets.palfinger.com/cache-buster-1601626420/importdata/marine/products/slipway-and-stern-entry-systems/pqbs-d/image-thumb__33322__lightbox/palfinger-marine-slipway-systems-pqbs-d_details-1.webp

https://www.palfingermarine.com/en/segments/governmental

 

少ない予算、人員で日本全土をカバーする海保は領土事案で注目されるが、『海に国旗はない』が信条であり、相手が日本人でも法規順守は変わらない。

 

リンク①

https://rioe.or.jp/pdf/MFpamphlet.pdf

 

リンク②

製品情報 | 株式会社マンセイ|船舶用救命装置のメーカー

 

参考動画

youtu.be

イージスシステム搭載艦に世界初ツインMT30ハイブリット電気推進採用

将来護衛艦における統合電気推進への布石か

 

イージスシステム搭載艦に、世界初となるツインMT30ハイブリッド電気推進機関が採用されたとメーカのロールスロイス社からプレスリリースが発表されている(リンク①)。

 

https://www.rolls-royce.com/~/media/Images/R/Rolls-Royce/content-images/press-releases/rr-mt30-selected-to-power-japans-asev-scl-media.jpg?h=300&iar=0&w=480

 

MT30は容易なメンテナンスと省人化を特徴としており、FFMもがみ型を含め、多くの国々で採用されている。様々な要求に応えるためのバリエーション展開とその信頼性がウリになっている。

 

完全な統合電気推進は『MT30 alternator packages』 として、ズムウォルト級で採用されている。ズムウォルト級では2基搭載に加え、補助の発電機も搭載しているが、現時点では機関1基の発電量で供給出来ているという。

統合電気推進でない『ツインMT30』はイタリアのヘリ空母で採用されている(リンク②)。

 

今回、世界初となるのはこれらを組み合わせた形という意味になるが、あえてハイブリットを選んだ理由については、文中にもあるように、自衛隊が”トップスピード”を求めたとある。満載排水量1万4,000tズムウォルト級は最高速度30.3ktであり、基準排水量1万2,000tのイージスシステム搭載艦は同等の最高速度30ktとしており、船体がでかい&波の荒い日本海での運用を想定すると、現時点での統合電気推進では目標速力を達成出来ないと判断したのだろう。

 

ハイブリット化する事で選択肢は増えるのだろうが、例えば高速航行しながら大電力を必要とするレールガンの発射には制限が生まれるわけで、目先のメリットを強調するあわり、またいつものようにガラパゴス仕様に陥るのでは、と懸念する。

 

次期汎用護衛艦DDではズムウォルト級と同じ構成にすれば、統合電気推進と最高速力は間違いなく達成できるが、オーバースペックかつ導入コスト大であり、国内産業育成の観点から、当面は国産化を目指すはずで、その際に今回のハイブリット運用も踏まえてハイブリット化を選択肢に入れるのかもしれない。

 

例えば巡行時はMT30ハイブリット1基+川崎M7A-05×2基の電気推進として、高速時にはMT30ハイブリット1基を直接駆動に切り替え、川崎M7A-05×2基を発電にまわすとすれば、COGLAG方式となるが、ハイブリッドエンジン1基での発電マネージメントには多くの課題があると思う。

 

過去にロールスロイスは、統合電気推進の実機をわざわざ日本に持ち込んで、防衛省にデモを実施している。

 

リンク① プレスリリース

https://www.rolls-royce.com/media/press-releases/2024/30-05-2024-rr-mt30-selected-to-power-japans-asev.aspx

 

リンク②  MT30カタログ

https://www.rolls-royce.com/~/media/Files/R/Rolls-Royce/documents/defence-aerospace/VCOMB3258-MT30-Marine-Gas-Turbine-Brochure.pdf

 

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