米海軍は、ブルーウォーター社から「リバティ級」自律型輸送艦を調達する。
ブルーウォーター社(Blue Water Autonomy)は、米海軍、Amazon Robotic、iRobot関係者が2024年に設立した会社。
「リバティ級」は全長190フィート(約56メートル)の鋼鉄製自律航行船で、航続距離は10,000海里(約1万キロメートル)以上、積載量は150トン以上。
基本設計は、デーメン社(Damen)のスタン・パトロール6009船体設計をベースとしている。
ブルーウォーター社がこの設計を選択した理由は、特徴的な垂直船首「アックス・ボウ」が波を滑らかに切り裂き、スラムを最小限に抑え、波への再突入を緩やかにする効果を持つためという。
垂直船首「アックス・ボウ」は、オランダのデルフト工科大学が特許を取得しており、独占使用権は研究開発段階から関与してきたDamen Shipyardsに付与されている。
よって、デーメン社(Damen)からライセンスを受けないと建造が出来ないという事になる。今回、ブルーウォーター社がデーメン社からライセンスを受けるのはこの為。
実績のある船体を採用する事で建造リスクを低減して、ブルーウォーター社は自律運航システムを構築するエンジニアリングに集中することが出来る。
自律航行の実現で最も重要なシステム概念は、フォールトトレラント推進システム(FTPS)であり、例えば、特定の部品・系統が故障しても、システムの健全性を維持して、自立航行を継続する。
冗長設計では、コンポーネント自体に冗長性を持たせたり(部品の並列配列、直列に特性の事なる部品を配置するなど)、センシングとアルゴリズムによる故障予知や、障害をリアルタイムで検出・対処する制御が組み合わされる。
「リバティ級」自律型輸送艦は、サプライヤーの強者同士が手を結ぶ事例ではないだろうか。
米国では本件以外にも多くのプロジェクトが進行中。
Blue Water Autonomy Introduces Liberty Class, a 190-Foot Autonomous Ship for the U.S. Navy
Damen and Blue Water Autonomy announce licence agreement - Damen
