BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

マイナス金利解除 ~終わりの始まりか

ゼロに戻すだけで大騒ぎ

 

日銀がマイナス金利を解除した。色々あったが、2007年頃始まった異次元緩和はようやく終わった。前任の黒ちゃんが、安倍総理と意気投合、世界に例がないほど、やらかし放題だったので、後処理が大変で気の毒に思う。

 

マイナス金利解除の件は、デメリットが懸念されているが、まず住宅ローンの変動金利は新短期プライムレートを元にしており、1.475%で変更はない。想定される変化としては、各銀行が適用している優遇金利を縮小する可能性はある。しかし、一般的なローン契約では、適用金利を変更しても、5年間は固定するなど、特約があるので、ただちには変化は起きないはずだ。対して、固定金利は、長期金利を元にしている為、イールドカーブコントロールが廃止された事により、これまでより上振れする可能性はある。ただし、国債の買い入れは継続されるので、急騰する事はないだろう。銀行の普通金利は、各社が預金呼び込みの為に、0.1%前後に引き上げる可能性はある。富裕者の最低基準とされる資産5,000万円でみると、全額が預金の場合、毎年5万円の利子が付くので、富裕者の利子分が消費にまわれば、好循環になるのではないだろうか。今日時点では0.001%→0.02%と20倍にするとアナウンスされている。5,000万円だと500円→1万円だね。ありがてえ!?

 

ETF買い入れ、J-REIT買い入れの停止については、市場は既に織り込み済みで、株価への影響はない。ただし、暴落時の救済はもうないので、下落時の日銀による買いを期待しての、売り待ちはなくなるので、落ちる時のスピードは、これまでの想定よりも速くなる可能性が高い。流動性の低い銘柄は、売るに売れずとなるので、特に注意が必要だろう。

 

買い入れたETFJ-REITは当面の間、市場で売却しないとされている。対して、年金はリバランスの為、一定条件で売却する必要があるので、株価が上昇し続ければ、流動性は上がるので、(また買うかもしれないが)そのような判断をしたのだと思う。日銀分は、やがては売却するだろうが、その時が来る前に、また時代が戻る可能性がある。

 

今後の市場からの懸念について、日銀は十分に理解しており、相当期間、金利を上げる事は出来ないだろう。問題は、財務省がこの状況下で緊縮財政を持ち出し、政策的に不景気に誘導することだ。過去に何度も失敗している。

 

今回はどうだろうか。