構想が順調に迷走中
日本が保有するイージス艦は8隻。2隻追加建造される。これとは別枠でイージスアショアに代わるイージスシステム搭載艦を2隻建造。こっそり追加された2隻のイージスシステム搭載護衛艦(以下、イージス艦)は、その経緯は報道されていないが、FFMと掃海部隊からなる2個艦隊、この艦隊と共同作戦に従事する水陸機動部隊を護衛する為だ。
FFMは掃海も出来るコンパクト護衛艦である事がウリだが、正直、90人で実際の作戦にあたることは100%不可能だ。船の運航自体は省人化されているのは間違いなく、クルー制も導入された。が、搭載機器は全く自動化されておらず、旧来の人頼りのままであり、かつ、船体がステルス形状の為、従来艦よりも、展開・回収とも困難になってしまった。これにVLSを追加して、アスロックやA-SAMを搭載したら、とても仕事は回らない。そもそも、ヘリの訓練すら全くやってない。軍事ファンは、VLS!VLS!と連呼しているが、イージス艦で護衛前提ならば、VLSなくて良いと思う。というか不要だ。地域配備のFFMがVLS込みのフルスペックであってもだ。そのVLSも16セルしかない。
現在のイージスシステム搭載艦
もともと100人で運用する釣り堀付きの洋上ホテルにする予定だった。
が、段々と構想が迷走し始める
搭載レーダがデカすぎるのが発端であったが、最新の情報では、イージス艦に寄せた形状になっており、
2隻の建造費 5,900億円=4,000億(船体他)+1,900億(アショア分)
レーダ SPY-7
搭載ミサイル:SM3ブロック2A、SM6、12式地対艦誘導弾(能力向上型)
全長210m、幅40m
基準排水量 2万t
乗員110名 全室個室
という仕様だ。
SPY-7はイージスシステムとの連結テストは実施済みで、洋上での運用も問題ないと製造元のロッキードマーティンは答えている。試作品には富士通製のGaN半導体が使用されていたが、量産品も富士通のままかは、現時点で不明だ。
SM3ブロック2Aは開発費2,000億円、日本が半分を負担。ただし日本側の担当する開発部位は、誰でも出来る簡単な物だけ。肝はすべて米側担当となっている。お値段だが、FMSでは、73発で32億9500万ドル、1発4,500万ドル。1ドル=140円として、1発で約63億円となる。たかっ!
イージスシステム搭載艦を護衛するイージス艦が必要にならない事を祈るばかりだ。
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