BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

AWACS早期警戒機の行方

現代戦では巨大な標的に

 

米軍は長年使用したきたE3セントリーをE-7A ウェッジテイルで置き換える。が、米国はもはやこのAWACSが現代戦においては、万能な兵器でない事を理解している。

 

ステルス化された戦闘機に随伴するAWACSや空中給油機は巨大な標的になってしまうからだ。ロシアは専用の長距離ミサイルも開発・配備済みだ。地上配備型の電子戦による妨害も実施している。ステルス戦闘機を見る努力に投資するのではなく、それを支えるインフラを優先して標的にする、というのは合理的な考え方でもある。

 

米国はもともとE3などを同種の機種で置き換えずに、衛星コンステレーションで代替しようとしている。F35をネットワーク化する事で、前線の早期警戒を実施する構想もある。ただし、これらのインフラが揃うのは10年後だ。

 

E-7Aはもともとオーストラリア向けに開発され、英国でも採用されている。米国は稼働率が60%以下となっているE3のつなぎとして、かつ、仕事が減っているボーイングの救済の一環として、E-7Aの導入を決定した面が強い。ステルス性がないF-15EXを導入した経緯のごとく。

 

衛星コンステレーションとステルス無人機が出そろえば、もはや有人機を必要としなくなる。間違いなくその時代はやってくるが、今ではない。トップガンの1コマだ。

 

リンク:

www.airandspaceforces.com