BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

次期戦闘機GCAP開発

自衛隊への配備は2035年

 

日本が担当したい分野は機体ファスナーレス構造体、レーダ、エンジン。

交渉は水面下で行われており情報は少ない。サウジアラビアが参加したいと申し出ているとの報道がある。

出典:防衛装備庁 P3

国内には慎重な意見が多いという。慎重に検討は国際社会に通用しない。

 

GCAP参加国は日本・イギリス・イタリアとなる。イギリス・イタリアはタイフーン開発国でもある。タイフーン開発国であるドイツとスペインは、フランスとFCASプログラムで次期戦闘機開発を進めようとしている。つまりタイフーン開発国が2グループに分かれ、別々の戦闘機を開発しているのだ。

 

出典:防衛装備庁 P7

タイフーンの輸出国を見てると、サウジアラビアが最大の輸出国となっている。

サウジアラビアはタイフーンの後継として、GCAPかFCASを選択する可能性があるが、どちらを選ぶかは、間違いなく技術移転が最も大きく影響するだろう。

 

バイデン大統領は、当初UAEへのF35輸出許可、サウジアラビアへの武器輸出を凍結していた。が、影響力低下を恐れ、UAEサウジアラビアへの地対空ミサイルの輸出は認めた。中国、ロシアの影響力増大を懸念した為だ。しかしながら、2023年、サウジアラビアは中国の仲介で宿敵イランと国交を正常化した。同時に中国主導の上海協力機構(Shanghai Cooperation Organization)への参加を表明している。

 

これだけ見ると、サウジアラビアの開発参加はもとより輸出も不可能に見える。

だが、FCAS陣営がサウジアラビアへ輸出攻勢をかけるとき、GCAP陣営の日本だけが難色を示すのならば、日本の存在が邪魔になる可能性がある。

今回のサウジアラビアの参加の意思表明はトラップかもしれない。が、受け入れれば、日本も見返りを受けるだろう。

 

求められるのは慎重な検討ではなく、論理的な思考だ。

 

輸出候補を決定

 

日本政府は次期戦闘機の輸出先として、以下と決定した。

日本が国連憲章に沿った装備品の移転協定などを交わしている15か国。

 

米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スウェーデン、オーストラリア、インド、シンガポール、フィリピン、インドネシア、マレーシア、ベトナム、タイ、アラブ首長国連邦(UAE)

 

見込みだが、まず米国はない。フランス、ドイツは別プロジェクト。スウェーデンは独自。フィリピン、マレーシアは韓国の軽攻撃機FA-50。インドネシアとタイは韓国の練習機T-50。

 

残りはオーストラリア、インド、シンガポールアラブ首長国連邦(UAE)。

 

15か国以外のタイフーン輸出先と日本は移転協定がないので、現時点での輸出は不可能となる。今後、移転協定を結ぶかどうかで、本気度が分かるだろう。

www.yomiuri.co.jp

 

リンク:

https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/seizo_sangyo/kokuki_uchu/pdf/004_02_00.pdf