BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

日本の防衛産業の行方

三菱重工 防衛事業説明会より

 

三菱重工の防衛事業について発表があった。

売上は(約、以降省略)5,000億円で推移していたが、スタンドオフミサイルの受注により3,000億増加、8,000憶になる見込み。

 

開発中止となった「三菱スペースジェット(MSJ)」の人材は次期戦闘機開発などへ異動しており、構造、機械設計、電気設計などの領域で活躍しているとのこと。いつまで経っても、ソフトウエアという単語が出てこないのが、時代を感じさせる。

 

発表の中で研究・開発中の防衛装備品が紹介されている。

このうち水中無人機、将来水陸両用車(無人型)は防衛省で予算化されている。

水中無人機 (出典:三菱重工 リンク①)

 

装軌共通車体 将来水陸両用技術(出典:三菱重工 リンク①)

装軌共通車体は研究試作が防衛省で進められていたが、装備化について、現時点では予算化されていない。試作機は89式装甲戦闘車の砲塔の再利用が前提とされていたが、写真では、装甲車型と記載されており、現行の73式装甲車の次期型をイメージしているようだ。対ドローン装備は必要だろう。

 

次期戦闘機と連携する無人機についても研究を進めており、無人機が芝生に置かれている写真が紹介されている事から、不整地能力を前提としているのは間違いない。グリペンの如く一般道路から離着陸はするだろう。

無人アセット防衛能力(出典:三菱重工 リンク①)

日米で構想検討中の滑空弾迎撃誘導弾については、超高速での変則機動を描くイメージ図が描かれている。開発中の03式誘導弾のさらなる発展型の技術が使われると思われる。

滑空弾迎撃イメージ(出典:三菱重工 リンク①)

戦後一貫して、企業にとって防衛産業は表に出せない日陰事業とされていたが、平和ボケ政策の結果、日本の防衛技術は世界から完全に取り残されてしまった。そこに付随する様々なハイテク産業も、軒並み凋落しているのは見ての通りだ。『日本の凄い技術が、世界の紛争地で悪用されない為に輸出は絶対ダメ』を信じている面々がいまだに多いが、日本の先端技術など世界から見れば、周回遅れの技術ばかりであり、誰からも相手にされていない現実がある。平和主義者が大好きな近隣のK国は、国を挙げて兵器輸出を推進しているが、誰1人として批判しないのが笑える。

 

リンク①

https://www.mhi.com/jp/finance/library/business/pdf/defense2023.pdf