BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

科学技術 ~H3打ち上げ失敗

やり方が昭和のまま

 

H3の打ち上げ失敗の原因究明について発表されている。

https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/content/20230823-mxt_uchukai01-000031454_1.pdf

 

内容は省略するとして、この報告書を見ていて、なにもかもが昭和のままなんだな、というのが率直な感想だ。モノづくりも町工場レベル、プロジェクト管理も昔のまま、原因究明も、1970年代に盛んに啓蒙されたやり方だ。これが悪いという意味ではない。

 

進歩がないことが残念に思う。

 

AIによる学習&リコメンドの取り組みもない。最初からやる必要はなく、人間が昭和のやり方で導き出した結論と、AIの結果を照合して、精度を上げていく必要がある。巷でいうAIは、概念先行で正直、なんでも出来ますに聞こえるが、これは間違いだ。

 

AIの肝は、学習用の数式モデルを作ること。そして数式の係数、重みづけを決めるのが、ディープラーニングという作業になる。AIは結論を示すが、根拠は示せない、というのはこの為だ。係数の根拠は計算結果のみであり、過程は示せない。

 

これは一例であり、部分最適化されたAIは既に溢れている。そこに向けた取り組みが全くないのが、これからの日本の宇宙開発の限界を示していると思う。

 

要は、米国の月面着陸を、当時のやり方で今から再現しようとしているだけなのだ。

米国・欧州はもちろん、勢いのある中国、インドに追いつくのも難しいだろう。つまり、宇宙の商業利用においても、日本に勝ち目はない。