BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

電子作戦機EP-1の開発

予算と労力の無駄を続ける愚行

 

ガラパゴス哨戒機P-1。無人機全盛の時代に相変わらずの人力思考で、EP-1の開発が始まる。

 

コンセプトを見ると、電波収集(ES)と画像収集を行うという。電波攻撃(EA)はないようだ。P-1には富士通製カメラが搭載されているが、使い勝手が最悪で未だに乗員が一眼レフカメラで撮影するという江戸時代の運用。陸上自衛隊ではC-2輸送機を母機として電波収集機EC-2を配備しており、妨害を行うスタンドオフ電子戦機も開発中。なぜ、違う機体が必要なのか、理解に苦しむ。

 

開発装備品はモジュール化を想定しており、将来無人機備への展開を考慮していると思われる。世界初のお笑い謎兵器『目標観測弾』にも適用されるだろうか。

 

出典:防衛省 リンク①

リンク①

https://www.mod.go.jp/j/policy/hyouka/seisaku/2023/pdf/jizen_10_honbun.pdf

 

米国ではEP-3の後継である有人機EP-X計画はキャンセルされ、無人MQ-4Cトライトン無人ヘリMQ-8Bファイアスカウトに移行する。 EP-3E アリエス II は、2025 年までに完全に退役する予定。

 

一方で空母打撃軍での電子戦機は有人化が継続される。 EA-18G グラウラー はアップデート中であり、 ACS(アドバンスト コックピット システム)など、F/A-18E/F ブロック III相当の 改修が行われる。

 

電子戦装備としては、次世代電波妨害装置(NGJ-MB)ポッドのAN/ALQ-249(V)1の搭載が予定されており、機能としてはポッド1個内に2個モジュールで構成、アクティブスキャンによるマルチバンド( Mid-Band, Low Band and High Band)妨害を行う。研究はオーストラリアとの共同プログラムとなっている。

 

電波収集(ES)は無人機で、電波攻撃(EA)は有人機で、というのは原理的に正しい。

 

電波攻撃(EA)は以下の図にあるように、原理的には、例えば有人大型機で100km先からの妨害エネルギーは、無人機では2km先と同じなる。ただし、エネルギーは電力に依存する為、無人機でのEAは電力の供給面で簡単ではない。

出典:防衛省 リンク②P13

リンク②

https://www.mod.go.jp/msdf/navcol/assets/pdf/ssg2020_04_07.pdf

 

今回開発されるEP-1は無人機との連携も考慮されており、やがては無人機に移行されると思うが、いつものように時代の流れに思考が間に合っておらず、陸自の電波収集機EC-2や、1機500億円超(試作423億円)で調達するであろうスタンドオフ電子戦機とは別の機体を、わざわざ多額の税金で、新規に調達する意義が全く理解できない。P-1母機の電波攻撃(EA)機を追加で開発する可能性もある。天下先との癒着を疑われても仕方がない。

 

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日本ダメポ。