全部乗せバーソルフ級カッター
米国の沿岸警備隊は、海軍としても世界12位の実力とされている。
全長20mを超える船をカッター(cutter)と呼び、約250隻が配置されている。
最新のカッターはバーソルフ級であり、基準排水量は3,000tを超える。思いつくまま全部乗せよう、なアメリカンな仕様だ。武装は、ボフォース57mm、CIWSなど。CIWSはブロック1Bであり、洋上攻撃も可能だ。防御に関しては、電子戦装備が標準搭載されており、最新のNULKAアクティブデコイも運用出来る。ヘリは有人ヘリx2、UAV運用に変更・混在も可能。特徴的なのは、後部にある搭載艇揚収用の傾斜路だ。左右にクレーンもあり、様々なミッションに対応出来る。
1900t哨戒艦は過少気味
日本が建造予定の哨戒艦は基準排水量1,900t程度、武装は30mm機関砲としている。
バーソルフ級とは運用思想の違いがあると思うが、荒れた日本海での洋上監視、無人機運用において1,900t船体は過少の可能性がある。船体が小さい為、搭乗員への負担軽減として、アクティブ減揺装置を採用したが、器用貧乏にも感じる。
アクティブ減揺装置の例 (出典:リンク①)
北朝鮮の武装工作船との件を見ても、防御にも一定の装備が必要であり、やり過ぎ感はあるものの、バーソルフ級を手本にすべきであった。国産短SAMを流用した日本版RAMの開発は、乗員保護、国内産業育成の面からも、検討の余地があると考えている。
リンク①