BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

護衛艦54隻体制の将来像

2032年が節目の年に

 

R7予算要求内において大規模な組織改編を実施、全艦艇を指揮する水上艦隊の新編を報告している。

水上艦隊の新編(出典:防衛省

護衛艦の定数は変えずに、4つの護衛艦隊群から3つの水上戦群に集約。

従来の1整備、1訓練、2即応から、3即応状態にするという。4隻あるDDHのうち1隻は水陸両用戦群に配属されると思われる。

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2020年に、防衛省は「新たな艦艇に関する調査研究」をJMUに委託。DDH,輸送艦掃海母艦の機能を併せ持つ将来艦のコンセプト研究であり、事実上の強襲揚陸艦ではなかいとされた。おおすみ輸送艦の次期型にもなり得るが、DDH2隻が空母化される事で哨戒ヘリの運用に制限が生じている。よって、哨戒ヘリ運用に重点を置いた輸送型揚陸艦になると予想する。一時期報道されていた、アメリカ型強襲揚陸艦タイプの導入は、空母化されたDDHの次期型となるだろう。

 

(過去の記事)

現在もがみ型の配備が進んでおり、2025年にようやく護衛艦54隻体制となる。が、船の数は増えているが、旧式艦も入り乱れての54隻であり、ケアレスミスによる護衛艦、潜水艦の事故も続いており、現場は間違いなく疲弊していると推察する。

 

それとなく体制が整うのは2032年であり、現時点で配備が確定しているのは、

 

 ・もがみ型 12隻

 ・新もがみ型 12隻 ※A-SAM運用

 ・哨戒艦 12隻 ※コンテナSSM、ドローン運用

 ・イージスシステム搭載艦 2隻

 ・いずも、かがのF35B運用 2隻

 

となるが、イージスシステム搭載艦は名前からし護衛艦隊所属にはならないだろうから、54隻体制の内数にならず、結局現場の負担は増すのが懸念される。いずも、かがの空母化は2028年に完了、2隻体制でF35Bが運用されている。

 

退役するのは、

 

 ・あぶくま型 6隻 

 ・あさぎり型 8隻

 ・はやぶさミサイル艇 6隻

 ・すがしま型掃海艇 9隻

 

となり、新もがみ型を計画から+2隻としたので、むらさめ型護衛艦の2隻は練習艦になっているはずだ。残りのDDは対潜ソナーの近代化は実施されるが、対空は現在検討中。

 

前年の2031年からは、むらさめ型護衛艦を置き換える次期DDの建造が始まる。

kaigo-sos.hatenablog.com

 

空自では、2030年からF-2の次期型となるF-X量産機の製造が開始されている。2035年から配備予定だ。全体では、F-35A 104機(事故で1機損失)、F-35B 42機、F-15近代化改修 68機(更新途中の可能性大)となっている。

kaigo-sos.hatenablog.com

 

現時点での建造計画は未定だが、イージス艦の定数は6→8隻になっているので、同時期に建造が開始されているかもしれない。新造される2隻は空母化されるDDHいずも、かがとペアで運用され、こんごう型初期の2隻が機雷戦も行う両用隊群に移動する。

 

2032年、ドローンまみれの世界で、有人ありきの構想を元にしたこの戦力で戦える状況なのだろうか。残念ながら、答えはNOだろう。

 

2032年編成予想

 

第1護衛隊群
第1護衛隊 (横須賀) (DDH, DDG, FFM)
第5護衛隊 (佐世保) (DDG, DD×3)

第2護衛隊群
第2護衛隊 (佐世保) (DDH, DDG,FFM)
第6護衛隊 (横須賀) (DDG, DD×3)

第3護衛隊群
第3護衛隊 (舞鶴) (DDH, DDG×2, DD)
第7護衛隊 (大湊) (DD×4)

第4護衛隊群
第4護衛隊 (呉) (DDH, DD×3)
第8護衛隊 (佐世保) (DDG×2, DD×2)

第11護衛隊 (横須賀) (FFM×3)
第12護衛隊 (呉) (FFM×3)
第13護衛隊 (佐世保) (FFM×3)
第14護衛隊 (舞鶴) (FFM×3)
第15護衛隊 (大湊) (FFM×3)
第16護衛隊 (佐世保) (FFM×3)

 

(仮) 第1両用隊群  (横須賀) (MST, DDG, FFM×2) ※DDGは増勢分

(仮) 第2両用隊群   (呉) (MST, DDG, FFM×2) ※DDGは増勢分

イージスシステム搭載艦×2

哨戒艦×12

 

掃海部隊の変遷

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哨戒艦

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