BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

トマホークミサイル

トマホーク ブロック IV とVの違い

 

防衛省はトマホークの調達を前倒しして、ブロックⅣを前出しで調達する。

トマホーク ブロック IV (LAM-E)は、2004年から米艦隊に配備されており、航続距離は約1,600km。特徴は以下の通り。

 

 ・双方向衛星通信により、飛行中に攻撃目標を再設定、事前にプリセットされた 15 の代替目標から選択可能。15目標はそれぞれに飛行ルートが設定される。

 

 ・飛行中のミサイルにGPS目標座標を直接指示。ダイレクトアタック。

 

目標付近に到達すると、登録済みの画像データと、現在の動画を照合、攻撃対象が現場で補足出来なかった場合、標的上空を徘徊、目標の出現を待つ。これは例えば、地下サイトからミサイル発射機が持ち出されるまで待つ事を想定している。ミサイルが垂直に立ち上がっている角度を認識して、発射時間が短い順に攻撃することも可能だと思われる。

 

搭載カメラを使用して指揮所に現在の様子や、別のミサイルが攻撃した後の被害情報を送信することもできる。2019 年度から順次、再整備(寿命の再設定)が開始され、これがブロックVと呼ばれる最新型となる。

 

ブロックV ナビゲーション機能、通信システムのアップグレード実施

ブロックVa 海上目標への攻撃が可能

ブロックVb   装甲化目標を貫通可能なJMEWS※(統合多効果弾頭)を搭載

 

  ※Joint Multiple Effects Warhead System (JMEWS)

 

日本は国産開発の12式地対艦誘導弾能力向上型(地発型・艦発型・空発型)配備までのつなぎ調達と位置付けている。米軍のように世界中で使うわけではないので、日本周辺に限定すれば、近しい機能を持つミサイルを独自開発できるという見込みがあるのだろう。

 

目標観測弾はフルスペックのトマホーク

 

目標観測弾はトマホークの基本機能である徘徊機能を切り出したものであり、フルスペック機能版、さらに炸薬を減らして回路や電池を増量したバージョンを目標観測弾と呼んでいる可能性がある。目標観測弾が廉価版の他ミサイルにデータを送信、誘導するわけだ。画像処理には高価な半導体を多数使用する為、この部分を削除するだけでもコストダウンになる。

 

じゃあ、どうして米軍が同じ事をやってないのか、興味があるところだ。