BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

日経平均4万はバブルなのか

バブルでないが過熱感はある

 

日経平均4万円は、Per17倍を超えている。これを期待と見ると、買われ過ぎと見るか。

過去の経験則では、日経平均はPer12~16倍でのボックス相場とも見える動きが常識とされていた。今はこれを超えている。

 

米国のS&P500はPer19倍での取引が普通でもあるが、これは潜在的に将来的なEPSの上昇を織り込んでいる動きであり、対して日本は、潜在的な競争力、利益が劣ると見なされ、米国よりも低いPerが常に上限であった。このため、日本の基準から見ると、米国のS&P500は常に買われ過ぎであり、暴落するぞと予想する評論家が多いのは、この為だ。一方で、常に新しいテクノロジーが生まれ続ける米国は世界の中の起業王国でもあり、巨額な利益を生む企業を生み続けている。

 

S&P500の構成銘柄を見ると、ハイテクセクタが異常に買われており、それ以外のレガシーなセクタは、平均的な動きであり、これをバブルの根拠に挙げる事も多い。日経平均も、半導体セクタが異常な値上がりであり、これは日米共通の動きといえる。

 

今年、半導体セクタは多少の調整は入ると思う。Per12倍まで落ちるとすると、28,000円になるので、ここまではあり得る。日銀のETF買も終了しており、落ちる時のスピードは速いはず。過去の傾向からすると、落ちた後、しばらくボックス相場になるのではないか。その期間中に、材料が出なければ、上昇はいったん止まるだろう。

 

期待を持たせ続けるには、国際競争に勝ち、利益を生む企業群であり続ける必要がある。正直、この期待に応えるポテンシャルのある企業は多くない。米国のナスダックと違い、日本のグロース市場のIPO銘柄は、話題だけの博打銘柄がほとんどで、全く評価されてない状況だ。実際に、ナスダック銘柄のように利益拡大出来ている企業は、ほとんどない。

 

グロース市場から一軍に上がる企業が継続的に登場しなければ、日経平均が上がり続ける事は出来ないと思う。