レーザJDAM対応
R元年の行政レビューシートには以下の記載がある。
https://www.mod.go.jp/j/approach/hyouka/rev_suishin/h30_res/h29past/0298.xlsx
(抜粋)
F-2は開発以来の機能付加により、ミッション・コンピュータ等の処理負荷等が限界に達していることから、将来の各種誘導弾及び装備品等に対応する今後の更なる機能付加のためには、その演算処理能力を向上する必要がある。また、レーザーを地上要員が照射する場合は、F-2は、目標からの反射光を効果的に捕捉するとともに、地上要員の安全確保のためのセーフティ・ゾーンを考慮して、レーザーJDAMを投下する必要がある。レーザーJDAMを的確に運用するためには、地上からのレーザー誘導に対応した航法演算能力、射程演算能力をミッション・コンピュータ等に付加する必要がある。
運用図
ドローン連携が戦争を変える
この時にはドローンは構想にはなかった。
人間が攻撃対象にレーザを照射して、そこをJDAMで狙うのだ。これを応用すれば、移動中のドローンからレーザだけを照射して、遥か後方からJDAMを投下する事が出来る。近い将来、ドローン連携の攻撃は常識化される。偵察ドローンが攻撃対象を補足、攻撃用ドローンはミサイルだけを発射して離脱する。その際には、ドローンのコストを低減しつつ、作戦の確実性を上げる為に、ドローン用のMPS(※)が必須となるだろう。
(※)MPS=Mission Planning System
https://www.globalsecurity.org/military/library/budget/fy2008/dot-e/annex/2008afmpsf15xs.pdf
MPSに従い、複数のドローンは攻撃対象に向かう。途中、敵の妨害や状況の変化に対して、リアルタイムでMPSデータを更新する。この時にはAI・エッジコンピューティングによる協調制御も必要だ。有人戦闘機はマルチミッションへと進化してきたが、その分、高価になっている。ドローンはコスト低減の為、機能特化型の開発も進むだろう。
・偵察型
・早期警戒型
・空中給油型
・電子戦型
・対空迎撃型
・対地、対艦攻撃型
モジューラ構造を採用する例も出て来るはずだ。これらを編隊として運用する時代がやってくる。楽しみだね。