運用は3種類を想定
2種は一般的な徘徊型自爆ドローンの研究、1種が地雷設置も可能な輸送ドローン。
1.小型攻撃用UAVⅠ型
本事業における小型攻撃用UAVⅠ型の運用構想は、地上を移動する目標に対して探知・識別から引き続く迅速かつ正確な攻撃が可能
運用実証時期 2024年4月末まで
初期型装備品の納入時期 2027年2月末まで
2.小型攻撃用UAVⅡ型
本事業における小型攻撃用UAVⅡ型の運用構想は、洋上・地上を移動する目標に対して探知・識別から引き続く迅速かつ正確な攻撃が可能
運用実証時期 2024年4月末まで
初期型装備品の納入時期 2026年2月末まで
3.輸送用UAV(小型)
(抜粋)
本事業の運用構想 本事業における輸送用UAVの運用構想は、南西主要島嶼において約20kgの補給品を島内全域へ往復で輸送できる機体を対象とする。併せて、本UAVは地雷等の運用機能の保持も視野に入れている。
運用実証時期 2026年12月末まで
初期型装備品の納入時期 2029年12月末まで
(ここまで)
UAVⅠ型が地上専用なのに対して、UAVⅡ型は洋上・地上が対象。しかしUAVⅡ型の方が導入が1年早くなっている。これは洋上におけるアンチドローンとしての運用ニーズが高い事を示唆している。イージスシステム搭載艦や哨戒艦、FFMでの運用を想定しているのではないだろうか。
ウクライナのUAVがロシアの揚陸艦にダメージをあたえたように、グレーゾーンでは特に、常時全周のUAVも警戒しないといけない。従来の兵器システムをUAV対応にするには、莫大な開発費もかかる為、それをアンチドローンに任せようとするのは、正しい選択だと思う。
ただし、導入時期を見ると、目の前でドローン戦争が起きているのに呑気だなと思ってしまう。これは教育用資材なので、教育に関する準備はもちろん必須だが、輸送用UAVの実部隊への展開は2030年以降、7年も先のことだ。地雷運ぶので、対電子戦下における安全運用など、考えないといけないは分かるが、まさに「生き馬の目を抜く」時代において、今の技術水準を前提とした準備に7年もかけて、準備になりますかね?
(追記)三菱重工が開発中の中型輸送UAV動画が公開されている。
#防衛力の抜本的強化 においては、人的損耗を局限しつつ、空中・地上において非対称的な優勢を獲得するため無人アセット防衛能力を強化することとしており #陸上自衛隊 は偵察や輸送等の任務において長期連続運用可能な #UAV #UGV を用いた実証を行い、本格導入に向けた検討を加速していきます。 pic.twitter.com/SrxNhxVrlw
— 陸上自衛隊 (@JGSDF_pr) 2024年3月15日
仕様:全長約6m、ペイロード200kg、機体重量500kg
動力源はモーターとエンジンのハイブリッドであり、巡航速度60km/h(最大90km/h)、航続時間2時間を想定。
タブレット操作による自動航行・飛行ルート自動生成、複数機による協調制御、自動着艦機能に対応しているとのこと。