激動の時代に対応できるか?
自衛隊のミサイル部隊は大きく変わろうとしている。
現在判明しているのは以下の通り。
MLRS 2029年までに廃止
高速滑空弾 2個部隊を新設 (北海道・九州)
地対艦ミサイル 5個→7個部隊に増強。1,000発を配備
これらミサイル部隊は電子戦部隊とも密接に関わっている。攻撃するには、相手の位置を特定しなければならない。以下の様に、複数の拠点から相手を観測する事により、原理的には相手の位置を特定し易くなる。高速滑空弾部隊が置かれる北海道、九州には遠距離を探るHF(短波)と、短距離を探るVHF(超短波)、SHF(マイクロ波)の部隊が置かれる予定だ。
さらに対象地域に進出する観測型のミサイルである目標観測弾を開発予定だが、正直微妙な装備だ。建前上、UAVが進出出来ない環境下で使用するとの事だが、電子戦下で飛行は出来るだろうが、相手のレーダを交わしながら低空からのデータ送信は非常に難しいと思う。そもそも、そんなに凄い装備なら、米国が既に配備していても良いはずだ。いつものように10年研究して、使い物にならず、ボツになるだろう。
宇宙空間では米国とのスターリンクを共同使用を想定する。日本独自のDSP衛星に向けた要素研究は進んでいるが、実証試験予定だった衛星だいち3号はH3ロケットの打ち上げ失敗で失われてしまった。もともと、衛星だいちは中途半端な性能でほとんど使い道がない。偵察衛星よりも遥かに性能が低い為(解像度5m)、”広域を出来る限りの解像度で、短時間で観測するのがウリ”としており、災害時の観測に役に立つとの位置付けだが、実際の災害状況を把握して、何が出来るか言えば、救助の優先順位を付けるわけでもなく、救助を待っている人を見つける事も出来ない。単に津波で海岸線が変わりましたね、と宇宙空間から眺めているだけだ。
暇つぶしの研究は、ほどほどにして頂きたいものだ。
参考リンク