BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

経済 ~日本の造船業の未来

ビジョン無き労働集約産業の限界

 

日本はかつて世界1位で・・、世界第二位の経済大国で・・、という話はよく聞く。

ではその時に日本は世界で1番か、2番目に幸せな国だったかと問われるとNOだろう。

 

造船業もかつては日本を支える産業だった。後に韓国、中国との規模の競争に敗れ没落が始まる。技術をウリにしたLNG船もすぐに追いつかれ、クルーズ船は失敗、資源調査などの特殊船は欧州にはかなわない。半導体と同じく衰退する日本の象徴と捉えられてきた。

 

追い詰められた結果、ある程度集約されたが、低収益構造に変わりはない。国内では官公需への依存は変わらず、海外の官公需向け輸出実績はODA(お得意の税金ばらまき)のみで、自力での受注はゼロだ。商業船では、韓国の補助金を問題視して、WTOに提訴したりもしたが、何ら成果を出せないつものパターン。国の無策ぶりに笑ってしまう。

 

今は、国主導でアンモニアや水素といったゼロエミッションに活路を見出そうとしているが、いつもどおり失敗するだろう。

ゼロエミッションを掲げるが・・(出典:国土交通省P31)

https://www.mlit.go.jp/common/001353025.pdf

 

作り手側の都合に立った国の審議会は、顧客ニーズの分析という経営における基本的な手法を全く考慮しない為、必ず失敗する。半導体、液晶ディスプレイ、IT系など、見ての通りだ。最近では5Gで失敗したが、今後はAIのルール作りで世界を主導するという。中国がレッド陣営なのが唯一の救いとは情けない限りだ。