BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

錆びた護衛艦と時代遅れの塗装

錆びまくり DEあぶくま

 

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海に居るとすぐ錆びるので、異常でもなんでもないのだけど、これだけ錆びているという事は随分長い間、海上に居たのだろう。この船は艦首の番号が白くはっきりと書かれているので、ロービジ(低視認)塗装される。

 

どうしてロービジするのかというと、人間の目から識別されにくくする為ではなく、

番号が目立つと、敵のミサイルの光学文字認識(デジタル画像処理で数字を認識する)で簡単に軍艦と判別され、狙い撃ちにされるからだ。ロシア、中国、韓国、北朝鮮は、自衛隊の艦艇の基本情報をデータベースとして所持している。日本は軍事機密がだだ漏れの平和国家だからね。つまり、データベースには護衛艦ごとの基本性能、兵装データ類も紐づけられているので、ミサイルは艦首の数字を見て、護衛艦の種類まで判別、最適なルートで突っ込む事が出来る。そこまで近づいて来る前に迎撃出来るかもしれないが、最新のミサイルはステルス化されたり、水面ぎりぎりを飛んできて最後にダイブモードで突っ込んだりと、一昔前の護衛艦では対応出来なくなってきている。DEあぶくまの場合、CIWSは後部に設置されているので、死角になる前方斜め上から艦橋に向かって突っ込むことになる。最後はチャフフレアを射出するが、光学的にロックオンされた後では効果はない。

という事を自衛隊も当然のごとく予測していたので、艦橋と主砲の空きスペースに、RAMを後日搭載する予定だったが、費用対効果に乏しいと判断され見送られている。

この船のレーダ電子機器では当時のRAMでも使いこなせない。今だと独立して動作するSeaRAMあるけど、もっと高い。でも、命忘れてませんか?

危ない場所には行けない護衛艦なのだ。これだけ錆びたのは哨戒艦が担う予定の警戒監視に出っぱなしだったからだろう。

隊員の皆様、お疲れ様です。

 

20年以上前から軍艦識別は出来ていた

 

自衛隊のミサイルも軍艦認識アルゴリズムは搭載しており、識別は出来ていると言われている。今は水平飛行した状態でも見分けが付くような機能も実装されているかもしれない。世界の半導体技術は急速に発展してきたので、昔は先進国にしか出来なかった事が、今は中国でも簡単に実現出来るようになった。

 

米国は半導体の供給を制限し始めた

 

これからのミサイルは、画像処理、AI、ネットワークなど、その処理能力は、数年前のスパコン並みになる。さらに電子戦下で対応するよう、複雑に暗号化された通信を行う。そうしないと移動している1000km以上先の目標には当たらない。これらを実現するには高度な半導体が不可欠であり、台湾を防衛するのも、これらの技術を中国に渡さない為だ。

 

日本は蚊帳の外だけどね。