BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

経済 ~日本GDP4位に転落

昔は世界で2番目に幸せでしたか?

 

予告通り、日本のGDPはドイツに抜かれ4位になった。

国際社会での地位低下が・・・と専門家のコメントが報道されるが、

日本よりGDPの低い国で平和で豊かな国はたくさんある。

 

ノルウェー、スイス、アイスランド・・等々

 

ノルウェーには石油があり、スイスには金融機関や世界規模の企業もあり、と日本と比較して、そもそも恵まれた環境にあるとの意見もあるが、じゃ後発のシンガポールは、となる。政策の失敗であるのは明らかだ。

 

円ベースでみれば、2023年名目GDPは590兆円、名目GNIは625兆円であり、2013年以降、名目GDPは上昇し始めているが、これは円安の進行と物価高、資源高で見た目上の数字が押し上げられている影響が大きい。実際、GDPデフレータは2013年までの約30年間、マイナスであった。

 

円安の結果、日本の割安感が強まり、また中国への投資リスクが広く認識されるにつけ、日本への回帰が始まっている。これは残念ながら、安いから、安全だから、という意味であり、日本の生産性が高まったからではない。

 

ここ数年、日本以外で稼いだ金額も反映される名目GNIと、名目GDPの差額は35兆円程度で横ばいとなっていて、海外市場で稼げる企業がほとんど増えてない証拠だと考える。世界から取り残され、温存されたままの生産性の低い企業は、低価格でしか勝負出来ないので、結果、賃金も上がらない。

 

国内ではあらゆる場面で不公平感・不平等感が増しており、1月、日本人個人はS&P500など海外投信を1兆円爆買い、日本株には向かっていない。国の将来が信用できない、という事だろう。

 

かつて学校教育では、『我が国は世界2位の経済大国であり・・』と必ず習ったものだが、当時は平均的な世帯が、普通に暮らしながら、平均的に豊かになれるという意味では、恵まれていたのかもしれない。聞くたびに、ダサい日本人の自慢話に聞こえて、阿保らしいと感じていたが。

 

今や、Webサイトも動画サイトも、節約だ、底辺だ、ミニマムだ、という勢力と、投資、副業で儲けようぜ、で両極化しており、サムネを見るだけでも、お腹いっぱいになってしまう。

 

我々はどこに向かっているのだろうか。

 

角打ち行ってきます。