漂う制服を眺める姿が
砂浜なのか、と思ったがどうやら海底の様だ。
頭上には巨大なクラゲが漂っている。
『きもっ』
歩いていると、漂う制服をじっと眺める女性の後ろ姿が浮かび上がる。
自分の体を探しているのだろうか。突然、消えてしまった日常生活・・・
かける声などなかった。
彼女は呟く
『体を返して・・』
振り返り、こちらを見る
『体を返して・・』
黒い影が背後から近づいてくる、危ない!
近づこうとしたが、あっという間に彼女は影に吞み込まれてしまった
声がどんどん鈍く低くなる
『か ら だ を か え し て』
繰り返しながら、彼女は立ち上がった、真っ黒な姿のまま。
人の姿は溶け去り、変形した腕が鞭のようにしなりながら、
私に向かって振り下ろされようとしている。
どうして良いか分からない。
手元のギターで知らない曲を弾き始めた。
え?、何してんの。
あの時、湖で見た黒い甲冑姿となり、もう2本の腕で刀を引き抜く。
4本の腕をうまく動かせない。
黒い鞭の直撃を受けて、吹き飛んだ。砂が舞う。
『痛ぇえええええええええ』
戦闘曲が流れ始める。