走行しながらの射撃も可能
ドイツはRCH155装輪自走榴弾砲を168両を調達するという。
砲塔は無人化、射撃装置は自動化されており、乗員わずか2名で走行しながらの射撃も可能。装軌式PZH 2000の乗員3人よりも少ない。射撃は全周方位でブースト弾使用時には最大射程54km、発射速度は9発/分。8輪駆動の「ボクサー」装甲車をベースにしている為、重量は39tあるが、走行時の射撃映像を見ると、反動を抑える工夫がされていると思う。乗員防御も考慮されており、砲弾の破片はもちろん、NBC防御、対人、対戦車地雷にも対応している。
ドイツにしては珍しく不格好だが、装輪式の場合、短期的には、こういったデザインになってしまうのだろう。車高が高いのも不利に見えるが、遠距離からのヒットエンドランの運用なので、割り切りだろう。
太陽系最低レベルの装備である、自衛隊の19式装輪自走155mmりゅう弾砲が、旧石器時代の遺構に見えてしまう。乗員防御は何も考慮されておらず、砲弾の破片は布を貫通、NBC防御、対人、対戦車地雷にも非対応で、全員即死する仕様だ。
いずれにせよ、これからは対ドローン装備は必須になる。イスラエルのトロフィーシステムのような機能を単独で装備化するのか、対ドローン装備車両と隊列を組んで運用するか、各国で様々な取り組みが進むだろう。
日本の場合、将来的には車両式のレーザ、マイクロ波が有力候補だが、当面は開発中の新距離地対空誘導弾との運用構想になる。
KNDSについて
報道によると、KMW社製ともされているが、Web上の解説を見ると、ドイツとフランスのベンダーであるKMW社とネクスター社との合弁がKNDSブランドであるのことだ。
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