BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

能登地震 ~復興までの長い道のり

1分で1000年分の隆起

 

地震直後、海が引いているように見え大津波の予兆かと心配したが、津波の被害は部分的であった。それは場所によっては地盤が4mも隆起した結果、海が引いたように見え、結果、津波の影響を減らした。

 

東北大震災では地盤が沈降した影響で水産業にも被害が出たが、後に回復傾向にある。

https://www.fra.affrc.go.jp/topics/250220/10thProgram_5.pdf

 

今回は地盤が隆起しており、海底地形が激変していると思われる。受け継がれてきた漁場がどうなっていくのか見当が付かない。

 

漁港周辺を再興するのにも難工事が予想される。海面高さに合わせるには、理論上は硬い岩盤を4m掘り下げて、岸壁も4m下げないといけないが、それだけでは沖合に船が出せない可能性がある。

 

防波堤を沖合まで延ばせば良いように見えるが、それだけでは風や波の影響をもろに受け、使いものにならない。防波堤の周辺にコの字型の沖合堤防で囲うなどの追加工事が必要になる。これだけでも巨額の費用と時間がかかるが、周辺の漁場がなくなっていたら元も子もない。

 

避難生活が落ち着いて、復興を進める中で、漁場を確認しながら漁港を集約新設して、隆起が激しい既存漁港は、ある意味天然のモニュメントとして、そのまま観光資源化してしまうなど、思い切った政策が必要だと思う。

 

皆さんの不便な生活が一日も早く解消される事を望みます。