BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

護衛艦 次期DDコンセプト

次期DD建造はR13年開始

 

事前の事業評価が公開されている。

www.mod.go.jp

 

次期DDの建造がR13から開始されると明記された。

次期DD建造開始

新型FFMは建造数が10→12隻となり毎年2隻が建造される。途中、イージス艦が追加で2隻建造される。後、次期DDの建造を開始することになる。

 

次期DDのコンセプトは以下の通り。

 

 AIリコメンドを特徴とする「護衛艦用新戦闘指揮システム」

 極超音速ミサイルを探知可能なSバンド「高速高機動目標対応レーダ」

 無人攻撃型USVリモート管制能力

 UAV搭載可能な「スマート電波デコイ」

 長射程化されたA-SAM「新艦対空誘導弾(能力向上型)」

 対長魚雷を迎撃可能な「迎撃短魚雷」

 

対ドローン、対ミサイル対処の為、高出力マイクロ波、高出力レーザ、レールガンが搭載される。マルチミッションに対応しつつ、省人化を進めるには、人間に依存しないシステムが必要だ。遠い将来、護衛艦からも人間は不要になるだろう。

次期DD運用構想

「新艦対空誘導弾(能力向上型)」は、サイドスラスタを持ち、高速低高度の対艦ミサイルにも対処可能となる。

 

「高速高機動目標対応レーダ」はイージス艦と同じくSバンドを採用する。

Cバンドと決別

大きな特徴として、”従来の単一な周波数帯を用いたレーダと異なり、複数の周波数帯を用いたレーダの特性に合わせ、目標が存在する距離に対応し最適な周波数帯を使用した目標探知及び追尾の自動割当と脅威判定の高精度化”とある。解像度を最適化する為に周波数をホッピングするが、データ並列処理の為には膨大な計算量とリアルタイム性が必要であり、計算機は現有のイージス艦を凌駕するだろう。

 

20年以上の開発期間を経たFCS-3はCバンドを採用したが、完成時には時代遅れとなり、中途半端なまま終わった。新FFMの建造には間に合わないが、新FFMにはミサイル管制装置が追加されており、これは新艦対空誘導弾(能力向上型)用のXバンドレーダの先行搭載を示唆している。遠距離探知は、自艦レーダだけでは距離が足りないので、FCネットワークを介して目標座標を入手する事になるが、将来の改装時にSバンド「高速高機動目標対応レーダ」を、バックフィットする可能性が高い。