FSXの悪夢が再び
支持率低下に喘ぐK総理。国民が大変な状況だが、4月に国賓待遇で米国に行くという。いつも通り、国民の為にならない政治事案は即決するのは流石だ。
T4後継を米国と共同開発するという。
米国はT-7Aレッドホーク導入を進めているが、後期課程での訓練が不十分との声もあり、少数の別機種の調達を計画していた。韓国のT-50Aが有力視されていたが、後にM-346も名乗りをあげ、動向が注目されたが、目立った動きはない。韓国では日本のT-4後継としてT-50Aへの情報提供があったとの報道があるが、事実ではないだろう。
常識で考えるとM-346以外ないと考えていたが・・
大枠のコンセプトとしては、最新機への転換教育を、最新機を稼働させることなく、より低コスト、短時間で実現したいとの意向がある。既に、米海軍では空母の稼働率を上げる為に、艦載機の訓練課程を見直していて、自動着艦装置などをフル活用する事で、パイロットの技量に依らない教育課程に変更しつつある。
T-7で満足できない機能として、以下のように言及されている。
・F-35のような先進戦闘機のコックピット環境の模擬
・練習機単体で機能完結するのではなく、機能ごとに例えば外部ハードポイントに、訓練用武器、電子戦ポッド、空戦機動計器ポッド、燃料タンクを装着可能
・小型レーダー、赤外線捜索追跡 (IRST) センサーのオプション設定
これを見ると、言いたい事は分かるが、過去に何度も議論され、結果として後期課程は、転換機種そのもので訓練するのが最も効率的とされ、現在に至っている。F-35には伝統的に訓練用として採用され続けて来た複座型がないが、それは最初から分かり切った事でもあったし、また議論がループしているのではないかとも思う。機能ごとのモジュール化について、分野は違うが米海軍LCSで大失敗済みだ。外部モジュールを増やせば増やすほど、本体との統合化が複雑になるからだ。空を飛ぶ航空機なら、安全面からも格段に難易度が増す。
ただ、当時と今とで大きく違うのは、操縦技量でない操作が膨大になってしまった事だ。F-35は戦闘機であるが、ステルス機としての偵察任務もあり、空対空、空対艦、空対地、マルチミッションをこなす。それぞれで組み合わせる電子戦の装備はF-15とは比較にならない。将来は無人機との連携も必要だ。AIとの親和性もあるだろう。
当初、これらの訓練は地上シミュレータを活用するはずだったが、これまでの実績からシミュレータ訓練だけでは技量のばらつきが大きく許容出来ないとされている。そして、こういった分野の訓練をF-35だけで実施する事が非効率だと考えているのだろう。
米軍自体にはT-7Aへのこだわりはなく、上記が実現できるなら、T-7A改造機でも、別機種でも構わないと言っている。ただ、要求項目を見るにつけ、開発は容易ではないと思う。また、FSXのようになるのだろうか。