BASI-KRAMER’s blog

浜までは海女も蓑着る時雨かな

新型機雷の開発

FFMで運用する新型機雷

 

(事業概要抜粋)

老朽化した従来機雷の代替として、小型・軽量化することで、FFM(もがみ型護衛艦)、掃海母艦、将来的には航空機から迅速に敷設でき、遠隔管制が可能な新型機雷の開発を行う。

 

技術的な特徴として以下が挙げられている。

 ・艦上での容易な調定

 ・敷設後の音響通信による機雷の遠隔管制が可能

 ・小型・軽量化

 ・モジュール構造

運用部隊はFFM、掃海母艦だが、将来は航空機にも対応する計画となっている。

https://www.mod.go.jp/j/approach/hyouka/rev_suishin/r04/rev_fin_r05/05-0019.pdf

 

機雷は秘匿性が高く情報はほぼ非公開。各種軍事ショーにおいて、日本人が大好き北欧系企業から防衛省にインテリジェント機雷の売り込みが行われているので、そこから推定してみたい。

https://www.da-group.com/client/da2020/userfiles/turso-mm-30-nettisivustolle-vaunun-pyorilla-ja-nettisivustolle.jpg

https://www.da-group.com/solutions/defence/turso-underwater-warfare/

写真は、フィンランドにあるDAグループが2020年に発表したTorso機雷システムを構成するNM30機雷であり、特徴は以下の通り。

 

 ・保管寿命は25年

 ・実戦使用時でも数年稼働

 ・設置深度は10m~200mを基本とするが、さらなる深度対応も可能

 ・モジュール構造

 ・プログラミングによる柔軟な目標検出

 

NM30は各種センサーが取り付けられており、モジュール構造によりカスタマイズ、アップデートが容易、かつライフサイクルコストを低減している。

 

プログラミング、テスト、シミュレーションツールも準備され、NM30を訓練モードに設定する事で設置訓練だけでなく、機雷を排除する掃海潜水士の訓練にも使用できる。

https://www.da-group.com/client/da2020/userfiles/turso-ecosystem.png

 

遠隔操作に関しては記載が全くなく不明だが、何かしらの音響通信を行うのだろう。

 

新型機雷はNM30に範を取った仕様となり、機雷自体の製造は石川製作所が担当するのは間違いない。プログラミング、調停環境の準備に関しては、例えばパナソニックのタフPCに、パートナー企業のソフトツールをインストールするなど、やろうと思えば実現可能だろうが、北欧大好き&実績及び開発コストを加味して、短期的にはカスタマイズ&輸入する可能性が高いのでは、と思う。